簿記3級レッスン!今回は決算整理について(費用、収益の繰延べと見越し編)




電卓と領収書とクレジットカード

 

久しぶりに簿記3級講座の記事です。

前回は残高試算表について説明しました。

簿記3級レッスン!残高試算表を使った問題
こんにちは。 簿記3級の試験では残高試算表か、合計試算表、もしくは繰越試算表といったものが出題されると思います。 それで今回は残高試算表を使って説明していこうかと思います。 前回の記事はこちら↓ 残高試算表について 残高試算表は、貸借対照...

で、今回も試験に必ず出てくる「決算整理仕訳」について説明していきたいと思いますのでよろしくお願いします<(_ _)>

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決算とは

まず、決算整理を行うにあたって、決算とはなんなのかをざっくりと分かっていた方が理解が早いし、間違いも少なくなると思います。

それでは決算についてWikipediaの一文をご覧ください。

決算(けっさん)とは、一定期間の収入・支出を計算し、利益又は損失(損益)を算出すること。

Wikipedia

会社というのは設立した際に、事業年度というものを決めなくてはいけません。

これは上の説明にある「一定期間」の部分にあたりまして、例えば「1月1日~12月31日まで」とか「5月1日~翌4月30日まで」とか会社によって様々ですが普通は1年間です。

そして、その期間内の利益と損失を計算し、決算書類を作成するわけですが、その際に必要になるのが、簿記3級試験でもおなじみの「決算整理」という作業です。

決算整理について~その1~

決算整理というとなんだか難しく感じるかたもいるかもしれませんが、別にそれほど難しいことをしているわけではありません。

決算とは「一定期間(事業年度)の収入・支出を計算して損益を算出すること」でしたよね。

なので、例えば、1年に1度まとめて支払っている費用だったり、前期から資産に計上されたままになっている繰越商品や、当期に仕入計上したのはいいけど、売れ残ったままになっている商品なんかがあったとしたら、そのままにしておくことはできません。

つまりは決算を行うに当たって、前期、当期、翌期がごちゃごちゃになっている部分を整理しましょうというわけです。

前払費用(費用の繰延)

例えば「4月1日~翌3月31日まで」を事業年度とする会社が、6月1日に、向こう1年分の保険料12万円を支払っているとします。

この場合、その際に支払った保険料の12万円を費用として計上したままにしてるのは変です。

下の図を見てください。

前払費用の図

水色が事業年度で、ピンク色が支払った保険料です。決算日が3月31日までなのに対して、支払った保険料には、4月分と5月分が含まれています。

この場合、決算日を超えて支払われた4月分と5月分の保険料を、当期の費用として扱うことはできません。

なので、この1年分の保険料12万円の内、2か月分の保険料を別の科目に振り替えなくてはいけないですね。

今回は1年分の保険料が12万円ですから、12万円を月(1年=12か月)で期間案分して月額1万円。2か月分の保険料が2万円になります。

この2か月分の保険料2万円を、前払費用という資産の科目と振り替えます。

借方貸方
前払保険料20,000支払保険料20,000

これでOK。簡単でしょ?

これを費用の繰延べといいます。

費用の繰延が必要になる科目ですが、保険料以外にもたくさんあります。ざっと思いつくのだと”家賃”とか、”利息”とか、”地代”とかですかね。

家賃なら前払家賃ですし、利息なら前払利息とか、地代だったら前払地代、もしくは前払賃料だったり。(使用する勘定科目については問題文をよく読んで、指示に従ってうまくやってください)

まぁ、なんにしても考え方は同じで、決算日を超えて前払いしている費用が、当期の費用に計上されないよう”前払費用(前払〇〇)”として、資産計上しているだけです。

ちなみに、決算整理によって資産に計上された前払〇〇などは、翌期首に再度費用に振り替える仕訳をします。再振替仕訳というのですが、これはまた別の機会に説明しますね。

前受収益(収益の繰延)

費用の繰延では、決算に伴い、前払いした費用を資産に計上すると説明しました。

これは収益の場合でも同じです。

事業年度が「4月1日~翌3月31日まで」の会社が、決算日を超えた分の収益を回収してしまった場合。

例えば、7月1日に翌6月30日に返済してもらう約束で、1000万円を貸し付けた場合、貸付金に掛かる利息(年利2%)を、前もって受け取っちゃったとします。

この場合だと3月31日の決算日を超えて、3か月分(4月1日~6月30日)の利息を前もって受け取ったことになり、これを当期の収益に含めることはできません。

こういった場合は、費用の繰延を行ったときと同様に、収益を繰り延べる仕訳をおこないます。

1000万円を年利2%で貸し付けたので、受け取った利息は20万円。これを月で期間案分するとひと月5万円です。

ですので、

借方貸方
受取利息50,000前受利息50,000

これでOKです。

当期の収益に計上されていた受取利息5万円を、前受利息という負債勘定に振り替えました。

ちなみに今回は利息を月で案分しましたが、一般的には日割り計算です。その辺は問題文によって指定されると思いますので悪しからず。

決算整理について~その2~

”費用と収益の繰延”について、ご説明させていただいたところで、今度は”費用と収益の見越し”についてです。

”繰延”が、当期に前もって支払った費用や、前もって受け取った収益を、翌期の損益として繰り延べるために「前払〇〇」「前受〇〇」という勘定科目を使ったのに対して、”見越し”とは、当期の損益でありながら、未だ支払いが済んでいない費用や、未だ受け取っていない収益を当期の損益として見越し計上するために「未払〇〇」、「未収〇〇」といった勘定科目を使って処理します。

なんだかめんどくさいと思うかもしれませんが、めんどくさいだけで難しくないので大丈夫です。

未払費用(費用の見越し)

未払費用というのは、なんらかのサービスをすでに受けているにも関わらず、その支払いが済んでいないもの。

簡単に言うと、支払日の来ていない家賃など、翌期に支払う予定のなにがしの費用です。

例えば、ある会社(事業年度は7月1日~翌6月30日)では、毎年10月1日に過去1年分の家賃120万円を後払いしているとします。

この場合、当期の10月1日に支払われたのは、前期の10月1日~6月30日までの家賃と、当期の7月1日~9月30日の家賃ということになり、当期の10月1日~6月30日までの家賃については未だ支払われていないということです。

未払家賃の図

 

決算では、たとえ未払であろうとも、当期に掛かる費用は、当期のものとして認識しなくてはいけません。

では、決算整理仕訳です。

借方貸方
支払家賃900,000未払家賃900,000

未だ支払っていない分は、未払家賃として負債を計上すると共に、当期の費用として支払家賃を計上しました。

1年分の家賃は120万円ですから、月で案分してひと月10万円。当期の家賃で未だ支払われていないのは10月1日~6月30日までの9か月間なので90万円ですね。

未収収益(収益の見越し)

未収収益も考え方は一緒です。

例えば、1年間の約束で現金を取引先に貸し付けたとします。

そして、利息に関しては、返済日に貸し付けた金額といっしょに受け取るといった約束をしました。この場合、返済日が訪れるまでは利息を受け取ることはありません。

では、事業年度を7月1日~翌6月30日までとする会社が、1年後に返済の約束で10月1日に現金1200万円を年利1%で貸し付けた場合の決算整理を考えてみましょう。

この場合、1年間の貸し付けで発生する利息は12万円。実際に12万円を先方から受け取るのは返済期日である翌9月30日です。決算日には1円も利息を受け取っていないわけです。

しかし、受け取っていないだけで受取利息は当期中も発生し続けています。

この未だ受け取っていない利息について、決算整理仕訳をおこしてみましょう。今回も月案分でいきます。

借方貸方
未収利息90,000受取利息90,000

貸付をおこなった10月1日から決算日の6月30日まで9か月間。ひと月に1万円の利息が発生し、その9か月分なので9万円。

未収利息という資本勘定と、当期の収益である受取利息9万円をそれぞれ計上しました。

まとめ

今回は決算整理の一部である費用・収益の繰延と見越しについての回になってしまいました。

ちょっと長くなったので、一旦ここでやめます。。

混乱してしまうといけないので、一応書いておきますが(途中もちらっと書いてます)、決算整理で行った繰延、見越しの仕訳は、翌期首には再振替仕訳といって逆の仕訳を切りなおします。

つまり、当期の決算日には、前期の決算整理で計上した繰延、見越しの資産・負債は計上されていないということです。

ここが分かってないと、気になる人もいるかなと思って。。

正直、説明がうまくない部分もあるかと思いますが、そこは生暖かく見守っていただければと思います。それでは。。

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