簿記3級レッスン!売上原価の計算その1(仕入勘定を使った方法)




電卓と見積書
前回、前々回と決算整理についてやってきたわけですが、長かった決算整理もいよいよ大詰めといったところですかね。

今回は、仕入勘定を使った売上原価の計算についてご説明していこうと思います。

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売上原価ってなに?

売上原価の計算を始めるにあたって、まず初めに売上原価とはなにか?

念のために確認するとWikipediaではこのように説明されていました。

企業会計で用いられる費用区分の1つ。財やサービスを生み出すために直接必要とした経費の総称である。

Wikipedia

はい。

まぁ、よくわかったという人もいれば、そうでない人もいるかもしれませんが、どちらでも大丈夫かと思います。

では、簿記3級の決算整理で行われる売上原価の計算についてですが、具体的に何をするのかというと、当期に売り上げた商品を仕入れた際に掛かった費用を求めることになります。

例えば、当期に商品を10個仕入れて、10個売り上げたという場合、売上原価は商品10個分の値段ということになります。

簡単ですね。

では、なんとなくイメージできたところで次に行きましょう。

期首商品棚卸高について

しかし、忘れてはいけないのが前期に仕入れて売れ残っている商品です。

商社にしろ個人商店にしろ、品切れになるまで仕入れをしないというのは考えにくく、常になにかしら在庫を抱えているのが普通ですからこれは当然にあります。

この”前期末に売れ残った商品 = 当期首に抱えていた在庫”を「期首商品棚卸高」といいます。

そして、当期に売り上げた商品の中には、前期から繰り越した期首商品棚卸高が含まれているんです。

なので、決算整理では期首商品棚卸高を仕入に含める仕訳を行います。

仮に期首商品棚卸高が¥500だったとするとこんな感じです。

借方貸方
仕入500繰越商品500

仕訳では繰越商品という資産の勘定科目を使い、期首商品棚卸高を仕入に含めることができました。

では次に、当期に仕入れ、かつ当期末に売れ残っている商品について考えてみましょう。

期末商品棚卸高について

当期末に在庫として抱えている商品は「期末商品棚卸高」といって、当期の売上原価に含めるわけにはいきません。

だって売れてないですから。

しかし、このままでは仕入の中に、売れ残った商品(資産)が含まれています。

なので、例えば期末商品棚卸高が¥600だった場合、次の仕訳で仕入から売れ残った商品(翌期に繰り越す商品)を資産勘定に振り替えます。

借方貸方
繰越商品600仕入600

売上原価の計算方法

上記で行った2つの仕訳をまとめるとこんな感じになります。

借方貸方
仕入
繰越商品
500
600
繰越商品
仕入
500
600

はい。この仕訳を行うことによって当期の仕入勘定が売上原価になります。

ちまたでは「し・くり、くり・し」と言われるこの仕訳なんですが、勘定科目だけ見ると、仕入と繰越商品をいったり来たりしていて、なんだか変な仕訳だと感じる人もいるかもしれませんが、あんまり難しく考えなくても大丈夫だと思います。

僕も簿記3級を受験した時は、よくわからないまま「しくりくりし」してたような気がしますし。

くりくり。

で、ここまでをまとめると次の式がなりたちます。

売上原価 = 期首商品棚卸高 + 当期仕入高 – 期末商品棚卸高

例えば、期首商品棚卸高が500円、当期仕入高が700円、期末商品棚卸高が600円であった場合、売上原価は600円になります。

 

で、一応考え方というか、流れなんですけど、

1.まず、決算整理前に資産として計上されている繰越商品(期首商品棚卸高)を全て仕入に振り替える。

2.次に当期の仕入勘定のなかにある期末商品棚卸高を繰越商品に振り替えている。

ってことですね。

では、ちょっと例題をやってみましょう。

例題

1.次の資料をもとに売上原価を算定する仕訳を行いなさい。

2.売上原価の金額を答えなさい。

※売上原価は仕入勘定で計算するものとする。

売上原価の例題

与えられた資料は決算整理前の残高試算表(一部)と、期末の商品棚卸高です。

残高試算表にある繰越商品というのは、決算整理前であることから考えると期首商品棚卸高ですね。

期首商品棚卸高は仕入に含め、期末商品棚卸高は仕入れから引く。

なので、答えはこのようになります。

答え1.

借方貸方
仕入
繰越商品
650,000
800,000
繰越商品
仕入
650,000
800,000

答え2.

売上原価 1,650,000円

はい。これでOK。

しくりくりしですね。

まとめ

今回、売上原価の算定についてご説明したんですけど、実を言うと売上原価の算定には仕入勘定を使う方法(今回やったのはコレ)とは別に、売上原価勘定を使う方法があります。

例題に※マークで但し書きをつけたのもそのためです。

仕入勘定を使う方法も、売上原価の勘定を使う方法も基本的な考え方は同じなので、一気にやってしまおうとも思ったんですが、ちょっと長くなってしまったので今回はこれまで。

売上原価勘定を使う方法はまた後日にご説明したいと思います。それでは。。

売上原価勘定を使う方法について記事を公開しました。

簿記3級レッスン!売上原価の計算その2(売上原価勘定を使った方法)
前回は決算整理で行う仕入勘定を使った売上原価の計算方法をご説明しました。 簡単に前回のおさらいすると売上原価は、 期首商品棚卸高 + 当期仕入高 – 期末商品棚卸高 といった式で求められ、仕訳を行うさいは「しくり、くりし」で期首商品棚卸高と期末商品棚卸高をそれぞ...

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